勧善懲悪 この世の誡め 地獄と極楽 |
寒くともたもとに入れよ西の風、弥陀(みだ)のかなたより吹くと思えば耐え難し
<人が死したら七日目に、落ち行く先は六道の辻> <三途の川> 娑婆から落ち来る亡者めが、左に行くなら地獄かや、右に行くなら極楽かと、迷い迷うておるならばーーーーー <閻魔の庁> 娑婆で犯せし悪事をば、つつめーども、隠せども、映せばーわかる浄玻璃の鏡 罪の重いか軽いかは、業(ごう)の秤にかけられて、地獄の迎いは火の車 <賽の河原> 死出の山路(やまじ)のすそ野なる、賽の河原は子供の地獄。 一つやー二つ、三つや四つ、十(とう)にも足らない幼子(おさなご)が、さいの川原に集まりて、あたりの小石を寄せ集め、一重積んでは母恋し、二重積んでは父恋し、三重四重と積む石は、親戚―兄弟我が身のためと回向する。 昼は川原で遊べども、日の入相となるなれば、邪険な鬼めが現れて、積んだる石をば打ち砕く。 幼子は、石につまずき血はにじみ、血潮に染めて、とと様、かか様と泣く声は、この世のー声とはこと変わり、哀れさ骨身を突き通すなり。 <地蔵菩薩> もったいなくも地蔵菩薩が現れたまい。泣くな嘆くな幼子よ、汝の父母(ちちはは)まだ娑婆なるぞ。娑婆と冥土(めいど)はほど遠い。冥土の父母われなるぞ。聞いて幼子喜んで、袖や衣に泣きすがる。 幼い子供をお救いたもう、賽の河原は子育てのお地蔵菩薩なり。
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