2013年2月6日水曜日

博物館ののぞきからくり (装置 中ねた等)

 『俊徳丸』

 
これは大正後期に作られたもので演目は俊徳丸である。

畳1枚分よりやや小さい絵(ナカネタ)が5~7枚ほど箱(ネタ箱)に納められている。ナカネタは一枚一枚ひもでつるされておりひもを下ろすことによって絵が変わる。
縁日や祭りの花形であった。
(広島県三原市 歴史民俗資料館)

 

 勧善懲悪 この世の誡め 『地獄極楽』(ミニチュア版)

 佐倉市の国立歴史民俗博物館と大阪市の大阪歴史博物館(愛称:なにわ歴博)にのぞきからくりミニチュアが置いてある。

 そして黒田種一さんの声の『地獄極楽』テープが流れている。実演がないとなんだかおもちゃみたいで悲しくなってしまう。
 黒田さんは大阪天王寺等で活躍していたが、1980年(S55)に引退した。

佐倉版は羽子板などにも見られる押し絵と呼ばれる布細工の立体絵で本物を忠実に再現している。テープの歌にあわせて絵が変わっていく。

大阪版は穴を覗くとTVモニターに全く地獄極楽とは関係ないビデオが映し出されてる。インチキ見世物。テープの歌も三途の川がカット、「血の池地獄となるなればー」まではあるが以後がカットされている。差別用語等の禁止の名のもとに実際にあった歴史事実をゆがめている大阪歴史博物館である。

(写真は国立歴史民俗博物館のミニチュア)

 

 忠臣蔵(ネタ絵のみ)

 
この作品は、忠臣蔵を題材にしたもので、討ち入りの場面などが鮮やかな色彩で再現されている。顔の表情も布を膨らませて立体的にしているのが宮澤流の特徴で、目はガラス玉を半分に割ったものに彩色するなど迫力のある押し絵になっている。

宮澤由吉:明治期の押し絵の第一人者(姫路押し絵)
(岐阜県瑞浪市博物館、ミュージアム中仙道所有)

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