2014年2月9日日曜日

のぞきからくり瑞浪市文化財に  「忠臣蔵」

のぞきからくり瑞浪市文化財に 箱の中の絵楽しむ娯楽道具
岐阜新聞  2014年01月29日

中央で観音開きとなる、のぞきからくりの看板絵。外側と内側では場面が異なる(相生座提供)

 
 
瑞浪市教育委員会は28日、江戸後期から昭和初期ごろまで縁日などで親しまれた見せ物の仕掛け屋台「のぞきからくり」の看板絵と内部の中ネタを、市有形民俗文化財に指定した、と発表した。全国的にも現存するのぞきからくりの史料は数少なく、今回屋台は無いものの東海地域で確認された初の事例という。
 のぞきからくりは、屋台に仕込まれた箱の穴をのぞき、内部の中ネタが切り替わるのを、口上を聞きながら見て楽しむ娯楽道具。
 今回指定されたのは、屋台上部を飾った看板絵4枚と、中ネタの絵6枚。忠臣蔵の物語の場面が描かれており、大きさはいずれもふすま大で、幅約90センチ、高さ約1.8メートル。
 兵庫県姫路市の工芸家で海外からも注目された故宮澤由雄氏が大正から昭和初期に制作。布の下に綿を入れて人物を立体的に浮かび上がらせる「押し絵」の技法で、躍動感あふれる名場面を見せている。
 美濃歌舞伎博物館・相生座館長小栗幸江さん(65)の父親が生前、愛知県犬山市にあったものを約30年前に引き取り長年保管していたが、2012年にのぞきからくりの史料だと分かり、今回の指定につながった。小栗さんは「いずれ屋台を復活させて、口上師も育てて、忠臣蔵を上演したい」と話した。

2014年01月28日


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「のぞきからくり」とは、江戸時代後期に始まり、大正時代から昭和の初期にかけて、一般大衆に親しまれた、娯楽の1つ。
しかし、活動写真(映画)の登場により、廃れたという。

のぞきからくりを、上演するための「屋台」が、現存しているのは、新潟県新潟市、大阪府豊中市、広島県三原市、福岡県北九州市のみ。

瑞浪市には、「屋台」は残っていないが、「忠臣蔵」の看板絵が4枚と、中ネタ(なかねた)の絵が6枚あり、1幕分が、セットとして残っている。

姫路市の工芸家、故・宮澤由雄さんが、「押絵」の技法で、制作したもので、
昭和初期の娯楽を知る、貴重な民俗資料。

看板絵・中ネタとも、“ふすま1枚”ほどの大きさがあり、客が、屋台の「のぞき穴」から見ると、中ネタが立体的に見える、仕組みになっている。
中ネタを変えたり、語りを務めたりする、「弁士」が必要。
中ネタ